寒さ暑さも彼岸までと言いつつも、まだ日差しに残暑を感じる湘南です。
歳を重ねても、やっぱり夏の終わりはさみしく感じますね。
いやー、それにしても今年の夏は暑かった。
夏が終わり年末へ向けて動き出すこの頃、湘南WorK.も転職の相談や「未来の働く」へ向けて問い合わせをいただく数が増える時期を迎えます。
この時期といえば、名作ドラマ「ビーチボーイズ」の再放送です。
アレ、絶対に観てしまう何かがありますよね。
僕は10代の終わりにリアル放送を観た世代ですが、若きビーチボーイズの2人よりも今はマイク真木さん演じる勝さんの方により共感を覚えるこの頃です。(この気持ちがわかる方、ぜひ一緒にお酒を飲みましょう)
最近、僕のまわりでは独立する若者たちが多くいます。
良い会社に勤めながら、皆それぞれの山を見つけて、その入口に辿り着いている強者たち。
年代を超えて素直にすごいなと思っています。
その歳でジブンが登るべき山を見つけることも凄いですが、その山の「登り方」に感服します。
昨今、登頂ルートは一つではないのですね。
僕の時代はほぼ単一ルートで、いわゆる脱サラってやつです。
まだ根強く会社員としての安定思考が定着していた時代なので、その船から降りる人は圧倒的にマイノリティでした。
僕も会社を辞める時には「え!?辞めるの!?思い切りましたねぇ、羨ましい。。」と多くの人から言われたものです。
最後の「羨ましい」は形式的な言葉で、その裏には「人生を棒に振ったイタい奴」という含みが多分に込められていたと思います。
実際に僕の独立は環境先行型で、まぁ地図なんて何も持たず準備なく軽装で登山口に立ってしまったのですが、ただ不思議に怖さは無く、どこかワクワクしていたことを覚えています。(登り始めたらその感覚は見事に逆転していくわけですが)
ドラマ「ビーチボーイズ」で、竹野内豊さん演じる海都もこう言うわけです。大企業を辞めて将来を棒に振って大丈夫なのか?と問われた時に、
「するかもねー、後悔。あとでさ。ま、それも楽しいじゃん」と。
僕は海都のような超エリートではないですし、おこがましく自分を重ねるつもりはサラサラないですが、この気持ちは少しだけ理解できます。
一度きりの人生だから、進みたい方向に行くべきだと。
そうしなかった後悔の方が、きっと何倍も怖いことだと。
その時は、強くそう感じていました。
人生のロールモデルは会社の上司ではなく湘南にいる海の近くの人たちだと思っていたし、ただただその気持ちに引っ張られるように動いて今があります。
たくさん遠回りをしたし、いまだに頂上も見えていないけど、後悔はしていません。
でも、今はもっと違う登頂ルートがありますよね。
丁半博打に身を委ねるのではなく、もっとクレバーな登り方があるのです。
副業を通じて経験を積むこともできるし、そして転職もジブンの武器をつくることを目的にした選択が複数回取ることができる。
ボルダリングのようにステップを設けて、その都度ジブンのキャリアに必要な要素を手に入れていくような。
そのように、しっかりと道筋をつけて独立へ向けた良い準備を重ねていくことができる時代です。
僕の周りにいる湘南の若い世代、TEFUDAの岸本くん、AnyMindの松山カズマくん、HAMONの小笠原くんはその好例で、会社員としての恩恵を十分に受けながら、またその責務を全力で全うしながら、独立前からしっかり未来への芽を大切に育てていたのです。
準備不足の登山よりも、山を登るために必要な武器や協力者をしっかりと得てから登る山は、きっと景色の見え方が変わるのだろうなと、そう思います。
彼らはまさに現代版のビーチボーイズ。クレバーでカッコよくやっているように見えますが、そこに至るまでの苦悩や苦労も身近で見ているので、そう簡単な話では無いことも、誰もができることではないと理解していますが、同じ光を持っている湘南WorK.の求職者には彼らの話を共有する機会が増えました。
- ジブンが登るべき山は見つかっていますか?
- その山を登るための武器は持っていますか?
- 今、その武器を得られる場所にいますか?
会社軸の転職ではなく、「人生」に軸を置いた転職をするべきで、そうすればきっと動き方が変わります。
道の選び方も変わります。でもそのことに気がついていない人は、案外多いのです。
その武器や協力者を得られる場所を一緒に探す。それが僕らの役割だと思っています。
その場しのぎでは無く、湘南での「暮らし」も「仕事」も諦めない選択肢は何か、それを紐解くことが求職者の道しるべになると信じて。
今年もまた「ビーチボーイズ」の再放送を見ながら、そんなことを考えた秋涼の湘南にて。