【コラム -湘南days- 】働くとは「栄養を摂ること」

人は空腹を満たすために食べる。
でも、お腹に入ればなんでもいいわけではない。
栄養バランスを考えて食べるのではないだろうか。

人はお金を稼ぐために働く。
でも、お金が稼げればなんでもいいわけではない。
はずである。

先日、湘南WorK.のラジオに出させてもらった。
その中で「あなたにとって働くとは?」と聞かれ、「栄養を摂ること」と答えた。
今回のコラムでは、それについてもう少し考えてみようと思う。

私は今、3つの仕事を兼業している。
その3つの仕事をそれぞれこんな風に捉えている。

五大栄養素の一つである「たんぱく質」は、身体をつくる役割をする。
ある仕事は、たんぱく質のように私の生計を立ててくれている。
昼間の時間を使い、業務委託先のタスクを遂行し、対価をいただく。
一人ではできない仕事への挑戦ができるものである。

「炭水化物」は、身体を動かす熱やチカラのもととなる。
ある仕事は、炭水化物のように私のエネルギー源となっている。
茅ヶ崎にて、子ども向けの英語教室を経営・運営している。
夕方、子どもたちのエネルギーに触れると、疲れはパッと解放される。
そして、一緒にやってくれている先生たちからは想像以上のパワーをもらっている。

「ビタミン」は炭水化物やたんぱく質をサポートして、身体の調子を整える。
ある仕事は、ビタミンのように私の心の調子を整えてくれている。
教室運営のためにWebのデザインと製作について学んだことがある。
「今度、新しいビジネスをはじめるからWebサイトを製作してほしい。」
と、友人より相談され、企業のWebのデザインと製作をはじめた。
組織ではなく、私という個人に依頼がもらえる仕事。
スキルアップを図りながら、心が満たされていく感覚を得ることができる。

3つの仕事は、どれも今の私には欠かせない栄養素。
もはや「専業」では、私の身体は成り立たないかもしれない。
「兼業」という働き方が、きっと私には合っている。

暴飲暴食をし、翌日、体調不良のときがある。
仲間との時間が楽しくて、ついつい飲み過ぎてしまったり。
しょっぱいもの、脂っこいものを食べ過ぎてしまったり。
飲食の仕方を間違っているわけだけど、
すぐにまた二日酔いのことなんか忘れ、次の瞬間を仲間と楽しんでしまう。

仕事でしんどいな、と感じるときもある。
相手からの期待が嬉しくて、私の選択に無理があったり、対処の仕方がいまいちだったり。
自分が期待していたものが返ってこなくて、一人でがっかりしたり。
でも、結果を恐れていては成長できないのだから、
ネガティブな感情はそっと横に置き、次の瞬間を楽しめる自分でありたい。
それがきっと私にとって必要な栄養であると信じて。

ただ一つ、食事と仕事に違いがあるとすれば、
好き嫌いをしていいかどうかかもしれない。
栄養バランスのためには、好き嫌いせずに食べた方がいい。
でも、仕事は好き嫌いしてもいいのかもしれない。
自分に正直に、そして少しわがままになって選択したいものだ。
そのひとつひとつが栄養となって、私の生活と心に彩りを与えてくれるのだから。

この記事を書いた人

香川県出身、茅ヶ崎在住。
日本IBM(株)にてITエンジニアとしてキャリアをスタートするも、配偶者に帯同し、シンガポールに5年在住。
海外で仲間と起業し、決定権を持って実行することの楽しさを知る。
2017年に茅ヶ崎にて英語教室「そらうみKIDZ」を開室し、現在に至る。

その傍ら、企業のWebデザイン、構築をはじめ、ロゴやフライヤーなどのコンテンツ制作に従事している。
Webデザインでは、事業経験を活かし、企業の事業内容の整理からスタートするところが好評を得ている。

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