3月11日にオンエアした第3回目のゲストは、藤沢市を拠点に、湘南のビーチカルチャーをベースとした心地よいライフスタイルを提案している企業、湘南レーベル株式会社の谷内香(たにうちかおり)さんです。
ホテルやカフェ、シェアハウス、貸別荘、コンセプト型分譲住宅など、暮らし全般にまつわる事業を通じて、湘南の豊かなカルチャーやコミュニティの魅力を発信している同社。谷内さんは、その社⻑室⻑として、主に広報部門やデザインなど、企業の「顔づくり」の領域で活躍していらっしゃいます。
鵠沼が地元の谷内さんは、なんと湘南WorK. 小室の中学の先輩でもあります。そんな谷内さんに、湘南でのお仕事と暮らしとの関係や、このエリア独特の魅力についてお話を伺いました。(収録場所:藤沢市 8HOTEL)
仕事をしているというより、楽しいことをしている
谷内さんは設立時から?
違うんですよ、私中途で。もともと不動産の事務職をやっていて、同じ不動産の事務職で近所で働けないかなって探して入ったのがここです。最初は不動産部のパートのオペレーターをやってたんです。
ええー?
じゃあ、今のライフ・ワークをイメージしていたわけではなく?
その時は全然そんなことは考えていなくて。
湘南レーベルさんの、いちばん最初のプロジェクトが「8HOTEL」というわけではないんでしたっけ?
ないんですよ。もともとが既存ホテルの再建から始まってまして、厚木のホテルがスタートなんですね。「パークインホテル厚木」っていうビジネスホテル。次に平塚の、今は「THE HOURS」という名前のホテルの再建をやって。 で、ここの8HOTELを新築で建ててるんです。こういう事業をやってるっていうのも、入社してから深く知ったというか、まだここもできる前だったんですよね。ちょうど8HOTELを建て始めている時に入社なので、ここから私も同じようにスタートみたいな感じですね。
じゃあまさにこのプロジェクトと共に入られて。
そうですね。仕事をしてるっていうよりは、楽しいことをしてるっていう感じですよね。
ライフスタイルがそのままワークスタイルにつながってるんですね。
そこは線引きをせずに、私に限らず、うちの会社はそうだと思うんですけど、プライベートと仕事を分けちゃうんじゃなくて、そこは一緒くたで、その中からおもしろいものを拾って形にしていこうというのをやってます。
一週間が8日あったらどう過ごす?
8日間。8HOTELのコンセプトですよね。
はい。一週間が8日間あったら、8日目はどういうふうに過ごしますか?っていうのがコンセプト。
確かに一週間でルーティーンが決まっていて、5日間みっちり働く、2日あって1日は家族サービス、で1日はサーフィンするとか。確かにプラスもう1日あると変わりそうですよね、何かがね。
ねぇ。感性とか、心の部分で、何かを感じてもらえるなという。
谷内さん自身はどうだったんですか? 社会人になられて今まで、8日間の使い方っていうのは。
この会社に入ってから、それこそプライベートと仕事の垣根がなくなってきちゃってます。普段の生活の中やコミュニティの中で話をしていても、「それ今度、仕事として一つの形にしたいね」というように、考え方が変わったというか。自分が今まで持ってたコミュニティとは違う感覚の人たちともコミュニケ ーションを取る機会がすごく増えてきたので。サーファーの方とか、アーティストの方とか。8HOTELの客室に、1室1室アートを入れていただいているんですけど、それぞれが全部違うアーティストの方で。
へぇー、いいですよね。やっぱり都内で働いている方は、良い意味でオ ンオフが切り替えやすいので、それを求めている方もいらっしゃるんですけど、 一方で、そんな時間の使い方に疑問を持っている方が湘南WorK.に相談に来ることが多いんです。だから我々もけっこう時間を大事に考えていて。「8日目がある」という考え方はとても心のゆとりにつながるし、よりライフスタイルが充実する気がします。
やはりお土地柄というか、湘南の辺りは、そういう「心」の豊かさとか感性の違いって特色があると思うんですよね。そこにみんなが触れていってもらえれば、というのを表現したいんですよね。
仕事の上でもやっぱりそういうローカルのつながりから派生していくことってあるんですか?
それがけっこう多い。地元のつながりで、「湘南と言えばサーフィン」という文化がある中で、サーファーの人たちが「こういうこと一緒にやろう」と言ってくださったり。このホテルに海外のサーファーが泊まってくださるのはそういう流れ。そこからまた広がって、おもしろい人がいるからって連れてきてくださったりとか。
そういう連鎖がねぇ。
すごくあります。
湘南て、波がない日もけっこうあるんですけど、サーファーたちが海で波待ちしてるじゃないですか。そういう時に、普段の仕事の話とか、なんかこうダベってる感じって言うんですかね、そういう所でコミュニケーション取って、何か仕事にもつながっていくというようなのを感じますよね。
多世代がつくる湘南の魅力を発信
辻堂のテラスモールのそばで、3月から英語が学べる、英語を学ぶことをシェアしようっていうシェアハウスを始めるんです。「湘南留学」っていう名前で。そこは海外の留学生の方と一緒に住んで、オンラインでも英語が学べます。やっぱり英語って重要じゃないですか、世界に飛び立っていくときに。そのベースを作って飛び立ってもらおうと。ただ住むだけではなくて、学びも遊びも全部シェアして、みんなで成⻑していこうという場なんですけど。
めちゃくちゃ良いですよね!次世代に、というメッセージ性が強い印象を受けるんですが…
会社自体に「ライフスタイルを発信する」っていうコンセプトがあるので、若い世代のライフスタイルを発信していきたい、そこで生まれるものを発信していきたいっていうのはあります。一方で、もっと大人の世代の成熟した湘南のカルチャーもどんどん発信していきたい。「ライフスタイルの発信」って割と幅が広いので、会社にフィットするものに取り組んでいく感じですかね。
ゴールがない分、そこをずっと追い続けていって、それがまた魅力になっていくんでしょうね。
そうだと思います。あらゆる湘南の世代の発信をしていきたい。
その辺が湘南の魅力というか、日本有数のビーチタウンで、昔ながらのカルチャーもありつつも、若い世代の感性をうまく生かしていて、そこが融合している所で生まれてくる風土だったり、物だったり、音楽だったり。その辺が湘南の魅力を作っているベースのような気がします。
そうですね。仕事柄いろんな世代の方とお会いするんですけど、それぞれ価値観は違っても、根っこの部分はやっぱりみんな一緒かなって思うんですよ ね。湘南は適度に田舎なので、コミュニケーションやコミュニティに関する考え方も割とフレンドリーというか、都会ほどドライではないし。それを生かしながら、仕事にもプライベートにもどんどん広がっていくので。
きっと谷内さんが、ちょうど融合させるハブのような存在で、湘南レーベルの中で発信しているそこが、企業の世界観や、地域の人やスタッフ間の調和につながっていたりするのかもしれないですね。
ありがとうございます(笑)
今回のゲスト
谷内 香(たにうちかおり)さん
藤沢市生まれ。湘南レーベル株式会社 取締役社⻑室⻑。地元の人脈やデザインセンスを生かし、不動産の賃貸・売買、飲食、ホテル、デジタルコンテンツなど幅広い事業を展開する同社の広報部門で活躍中。地元コミュニティはもちろん、宿泊者や移住者、シェアハウスの住人など、多世代に渡る多様な人々をつなぎ、湘南のビーチカルチャーとライフスタイルを発信している。
湘南レーベル株式会社
2007年3月設立。湘南のビーチカルチャーをベースとした感度が高く心地よい、暮らし全般にまつわる事業=ライフスタイルの提案を展開。ホテル事業、飲食事業、住宅事業、衣類・家具等、事業のフィールドは多岐に及ぶ。人それぞれが 『より』快適で、『より』高揚感に溢れた日常生活を過ごすために必要なサービ スを考え、作り、提供し続けている。
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