【コラム -湘南days- 】ワクワクの必要条件、絶対条件

自分の将来を考える時、ワクワクするか、ちょっとウツウツするか
あなたはどちらですか?

ワクワクするための必要条件、多くの人にとって共通するのは
 「心身の健康」 と 「安定した収入」 の二つ
では絶対条件は?
この答えは一人ひとりが自分で仮置きしてみるのがよいと思う
何にワクワクするのかについても、人それぞれ違うのは当然だろう

私の場合は、今のところのワクワクするための絶対条件は
「学習」 ということにしている
経験を通じて、自分の信条・習慣・思考様式を変容させること
これが経営学における組織行動論での学習の定義

私の学習方法は、パラレルキャリアの試行錯誤
本業以外の時間に、自分の関心があることについて一歩踏み出してやってみる
その経験(アクション)をワクワクの絶対条件 「学習」 としている
具体的には社会人の方を対象にした 「IKIGAI探索ワークショップ」 の開催

本業に留まらない働き方や・生き方を模索するのは簡単ではない
サラリーマンとしての縛りと安定、
関心があることについての自由だけれど不安定な活動
この両立がもたらす充実感に満たされたり
継続の困難さにへこたれたり、へこたりたり、へこたれたり

パラレルキャリアの最大の充実感は人生に 「二重の奥行き」 が生まれること
本業で培ったスキルや経済的な基盤を足場にしながら
純粋な情熱を社会に投じられる喜び
単なる 「仕事の成功」 を超え 「自己の存在意義」 を
社会との繋がりの中で確認できるという人生の手応え
もう一方には難しさ、厳しさがある
物理的な時間管理はもちろん精神的な葛藤や挫折感
「このままではどちらも中途半端になるのではないか」 という自己疑念も

そんな中で大切にしているのは、成功事例に自分を当てはめないこと
自分自身の心が 「これでよい」 と満たされているか
自分の生き方をジャッジする内なる基準=「感受性」 を持っているか

その感受性を守り磨くのに欠かせないのが
ワクワクの絶対条件と仮置きしている 「学習」
一般的な常識や他人の期待に囚われがちな日常で
自分が何を望んでいるのかを見失いそうな時に思い出す一編の詩がある

ぱさぱさに乾いてゆく心を

ひとのせいにはするな

自分の感受性くらい

自分で守れ

ばかものよ

ー茨木のり子 「自分の感受性くらいは」

パラレルキャリアは用意されたレールの上を歩くのとは違う
自分の感受性を羅針盤にして自ら道を切り拓く生き方
そうだ、ワクワクの必要条件に 「仲間」 も忘れずに加えておこう

この記事を書いた人

宮城県出身
鎌倉市在住のキャリアコンサルタント。ライト・キャリア・ガーデン(任意団体)代表、本業は大学職員。

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