【コラム -湘南days- 】場所にとらわれない働き方。

「いつも湘南エリアの中で働いているのですか?」と、よく聞かれます。

実は意外にも週1〜2回は都内に行くことが多く、その際は1時間ほどゴトゴトと電車に揺られています。打ち合わせや企業訪問など、やはり直接会うことで得られることも確実にあるので、リモートの恩恵は受けつつも「動く」重要性を実感する毎日です。

でも会社員だった頃は大嫌いでした。電車での移動。

毎日、都内へ近づくにつれ鶴見川を越えたあたりから気持ちが「ウッと」圧迫されていました。(わかる人にはわかるはず)

どこかで気張っていたのでしょうね。「東京で戦うモード」を無理につくっていたのかもしれません。藤沢駅に到着して電車のドアが開いた時に流れる優しい空気。あぁ、戻るべき場所へ帰ってきたな、と感じられるあの瞬間はとても好きでした。

今は都内へ行くことを楽しんでいます。読書したり集中して考え事したり、ささやかな自分へのご褒美にグリーン車でビールを飲んだりと。まぁ今の頻度だからこそ感じられることだと思うので、何事もバランスは大事ですね。

それ以外は基本的に自宅で仕事することが多いです。よく「自由でいいですね」と言われるのですが、一般的なリモートワークの難しさも感じていたりします。僕はオンオフの切り替えが下手なので、なかなか自宅にいながら「仕事/プライベートモード」が切り替えられず、アドレナリンコントロールってやつですかね、それがなかなか難しい。

電車で通勤していた頃は、帰宅時は湘南に近づくにつれ徐々にプライベートモードに切り替わっていく感覚がありました。段々と自然に、元のジブンに戻っていくような。そのなだらかなスイッチの入れ替えができる空間として、電車での移動はプラスの側面もあったのだと、今はそういう捉え方もできるようになりました。

リモートか通勤か。

どちらの良さも、苦しさも、あると思います。

大切なのは「選べる」ということ。ライフステージに合わせて無理なく無駄なく在宅で効率的に仕事する。フィジカルな対面がいい仕事につながるから通勤し直接会って仕事する。そのどちらも選択ができるハイブリッドワークがとても大切で、「能動的に働く」ためには不可欠な要素だと考えます。

場所にとらわれない働き方。

それが選択できる自分でいること。そのために必要な苦労は背負う覚悟を持つこと。ハッピーでいるために何より大切だと思うから、常にそれは意識をしています。

コロナ禍でリモートワークが増えた反動か、ここ数年は特に通勤一択に回帰している企業が多くなりましたよね。もちろん業種・職種としての相性や、自身を律する働き方ができる人に限定されるなど、難しい面があるのは重々理解した上で、「どちらか」ではなく「能動的に選択できる」企業が増えることを祈ります。

場所や時間にとらわれない働き方、人生のハンドルをジブンで握る能動的な働き方は心身の豊かさにつながるのだと、その共通認識が深く根付く社会になりますように。微力かもしれませんが、それを伝えていくのも湘南WorK.の使命だと思っています。

蒸し暑いこの梅雨の時期、汗をかいて、頑張って通勤する会社員の方々にとって少しでも働きやすい涼しい風が吹きますように。

この記事を書いた人

湘南WorK. 代表

湘南鵠沼育ち、現在は辻堂在住(辻堂海浜公園の近く)。
長く東京へ通勤するスタイルでサラリーマンを経験。大手スポーツ関連サービス企業にて、事業戦略を中心に異業種とのアライアンススキーム構築を重ねるものの「通勤電車って時間の無駄だよな」という想いがある日爆発し、35歳で独立。幼い頃から「自分のスタイルを持った湘南の大人たち」に触れて育った影響か、自分自身で人生をグリップするしなやかな生き方・働き方を模索し始め「湘南WorK.」を立ち上げる。相談者が大切にしていることを引き出しながら、妥協のないお仕事探しに伴走するキャリアコンサルタント。
今感じる1番の幸せは、幼い我が子と海を散歩することであると同時に、反抗期を何よりも恐れているこの頃。

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