鎌倉各所に突如現れた黄色いコーヒースタンド。気になっていた方もいるのではないでしょうか? ハワイ、ノースショアから湘南へ、日本初上陸したスーパーフードドリンクバー「The Sunrise Shack Japan」。その創設者であり、アーティストでもあるミュージシャンのMicro(マイクロ)さん。そして同じくThe Sunrise Shack Japan代表の池田めぐみさんが今回のゲストです。2人が生き方を変えてしまうほど惚れ込んだ、「サンライズシャック的グッドバイブス」とは?
驚異のコーヒーとの出会い
僕は家がサーフショップだったので、子どもの頃から伊豆の下田に通っていて。そこで大野兄弟という双子の兄弟と本当に小さい時から仲良くしている中で、中学生くらいから一緒にハワイに行ったりしていたんです。
彼らは中3でプロになるんですが、東京出身の、東京から通い詰めてる僕のサーフィンとは全く上達するスピードが違うから、幼いながらにどうしたらこの2人を応援できるんだろう?という思いはずっとあったんですね。彼らを応援するために僕は音楽を奏でているんです。それは10代から決めていたことで。
そんな中で大人になって、2年前にハワイの大野兄弟から電話がかかってきて、「こんなコーヒー今までない! 飲んだ後、ごはんが要らない。7時間ぶっ通しでサーフィンできる」と。35歳超えて、何だよそれ?!と思って。とにかくチケットを取って、ノースに行って飲んでみたら、いつもお腹が空いている僕が、昼食が要らなくなっちゃうんですね。これは何なんだ?って。
それで創業者のトラヴィス達と会って、MCTオイル(ココナッツやパームに含まれる中鎖脂肪酸)の存在を知ったり、このサンライズシャックのコーヒーに出会って。この話をめぐちゃんに振ってみたら、興味あるって言って、真っ先にハワイに飛んでくれて。
へぇー!
グッドバイブスが連鎖していく
サンライズシャックのコンセプトを聞いた時に、本当に美味しいだけじゃなくて、意志のあるコーヒー、人の習慣を変えるようなコーヒーがあるっていうのを熱く語られて。
私はViajes(ヴィアジェス)という会社を作って、鎌倉や京都でいろいろと活動してきましたが、ちょっと自分の視野を広げたいなと思っていたタイミングだったので、ハワイだしちょっと行ってみようか、という感じでフットワーク軽く2年前に行ったんです。
やはりわざわざMicroさんとハワイからコーヒーブランドを持って来た価値があって。彼らは「good vibes only」と言っているんですが、その空気感をとても大事にしていて、彼ら自身が本当にグッドバイブスなんですよ。誰に対しても誠実に、しかもエンターテイメント性を持って。
そんな彼らの姿を見ていると、本当に私達も学ぶべき所がある。やはりサンライズシャックの周りには笑顔が溢れていて、お互いその中で高め合って、より良い空気感をつくって、その空気感に憧れている人達がまたジョインしてくれて、っていう良い連鎖がつくれるように日々努力している。
私達もやっぱり、グッドバイブスでどうやって乗り越えるかっていう企業文化をつくっていきたいと思っています。
働き方も生き方も「楽しもう」という姿勢
めぐちゃんが言うように、働き方とか、日本人はやはり楽しみ方があまり上手じゃない国民だなぁって。でも関西の人を見ると、上手いんですよね!
確かに。
コンサート会場でもやっぱり関西の人達は、ライブの前に先に自分でお酒を飲んで、「お金払ってるから今日は誰よりも楽しむぞ」っていう気持ちで来るんです。
旅一つとってもそうなんですけど、以前、せんだみつおさんに「旅はどこから始まるんだ?」って聞かれて「電車乗って…」って答えると、「いや、その前から旅は始まってる。現地に着いてから皆ゆったりし始めるんだけど、実は玄関のドアを開ける前から旅は始まっているんだよ。どこから楽しむ?」って言われたことが記憶に残っていて。
プロセスを楽しむっていうのは、何かこの「good vibes only」に通じるものがある気がします。ハワイの創業者もそうなんですけど、どう乗り越えていくのかという時に、笑顔で乗り越えていく方が辛かったりするんだけど、そっちを取ろうよ、っていう。
人とのつながりが増えて、人生が豊かになった
聞いてみたかったのが、「音楽」といわゆる「食」というのは、フィールドが違いそうな気がするんですけど、何かそこに本質の重なり合っている部分みたいなものはあるんですか?
音楽、食、ビジネスが直でつながっているっていう感覚ではなかったですね。もともと大野修聖への愛が、サンライズシャックに変わったので。修聖くんを愛して、彼が実現したいことを、僕は実現したいという所が始まりでした。
「人」から入っているんですよね。
人から人と、そこに奏でる音楽が入って。ハワイの創業者達がプロサーファーで、何かもう気になって、惹きつけられて、ライフスタイルも格好良くて。若い彼らを見て「こんな子達みたいになりたい!」って思うんですよ。10才も15才も違う子達のライフスタイルを見て、追いかけたくなったんですよね。それがこのコーヒーと共に、だった。
Def Techという、音楽家だけだったとしたら、もう少しツンとしてたかもね。人としての関わりをそこまで持たなくてよくて、音楽を奏でればいいっていう、たぶん自分の世界をすごく小さいものにしていただろうなって。サンライズシャックを通して、自分が人とつながる量も増えたし、関わる人も増えたけど、やはりそれだけ豊かになりましたよね、自分の心が。人生も含めて。だから、それは本当に良かったなって。
それは時代を経てですか? ふさぎ込みたかった時期も経て。
うん。やはりありましたよね、人疲れしてしまっている自分とか。その自分も嫌なんだけど、でもそれを突破するには、もっと人と会うことだったっていうことを、サンライズシャックに教えてもらいましたよね。もっと優しくなれた。
「直感」と「行動力」と「信頼」
「直感」と「行動力」みたいな所がお2人のキーワードなのかなって。どこを始点にするのか、先ほどの旅の始まりの話ではないですが、どこからがこの今のストーリーをつくっているのかということを考えると、やはり根本があって、直感を磨いたその経緯があるというのを感じます。
大好きな言葉です。「直感」と「行動力」。若い時は「ノリ」と「勢い」なんですけど(笑)それだけでは夢は実現できないということを20代で知りまして。
本質にどんどん近づいていったということですね(笑)
プラス「信頼」っていう。
ああ、なるほど。
「直感」と「行動力」と「信頼」。
より良い習慣と空気感が、より良い人生をつくる
どういうチームでやるかっていうのが大事だなぁと思うんですよね。単なるコーヒー屋にはならないと思っていて、それはやはり関わっているメンバーと、より良い習慣づくり、より良い空気感づくりをするという所で。
やはり私達がサンライズシャックで実現したいのは、「good vibes」をお客さんとも共有できるような、コーヒー1杯を提供しているのではなくて、やはり「good vibes」を渡しているというようなチームに育てていきたいなぁって。
それがより良い習慣になり、より良い習慣がより良い人生をつくる、そんなヴィジョンを掲げながらチャレンジを続けていきたいなと思っています。
●写真/TtFilms 師岡龍也(インスタグラム @tatsuya3slove)
今回のゲスト
Micro(マイクロ)さん
東京都出身。レゲエグループ「Def Tech」のメンバーでありサーファー。2017年、ハワイのスーパーフードドリンクバーThe Sunrise Shackを湘南から日本に上陸させた。
池田 めぐみ(いけだ めぐみ)さん
鎌倉生まれの双子姉妹の1人。 「古き良きものを愛しみつつ、新しいことに挑戦したい」とViajes株式会社を創業、鎌倉や京都で地域性を生かした場づくり事業を行う。めぐみさん自身の新たな展開として、Microさんと共にThe Sunrise Shack Japanを立ち上げ、日本での普及に尽力。
The Sunrise Shack Japan
サンライズシャックは、ハワイ・ソースショアの手作りの黄色い小屋(Shack)から、サーファーかつライフスタイラーであるスミス三兄弟と友人のロスマン4人で立ち上げた、スーパーフードとコーヒーを組み合わせたオリジナルドリンクブランド。その理念やクォリティに共感したMicroさんと池田めぐみさんが日本法人を創設し、2017年の夏、湘南を皮切りに国内展開をスタートさせた。
https://www.sunriseshackhawaii.jp/