【鎌倉FM 第51回】仲間を連れてくるもの

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& Column
仲間を連れてくるもの
人は生き物ですから、当然バイオリズムとして、調子が良い時も、そうでない時もあります。SNSなどでの自己表現が盛んになるにつれ、世は「ポジティブ偏重」のきらいもありますが、陰陽の法則から言っても、ずっと右肩上がりの人なんていないのです。むしろ低調な時の過ごし方が、その人の深みや器を養うと言えるでしょう。上岡さんの誠実さと温かみに溢れるお人柄は、そのような人生の苦しい局面で良い時間を過ごされて、より磨かれたものと思います。周りの人が常に助けてくれた、と仰っていますが、それを引き寄せたのは上岡さんの資質、「素直さ」に他なりません。調子を崩した自分を取り繕うのではなく、素直に認め、弱った自分と一緒にいる選択をした上岡さん。キャリアの方向転換を余儀なくされた自分のある種の弱さをありのまま認めることは、勇気がいることではなかったでしょうか。しかしその弱さに対する素直さこそが、周囲の人の心にまっすぐ届いたのではないかと思います。上岡さんがこの時間で得たものは、調子が良い時に得たものよりもこの先ずっと長く人生に携えていける金の杖となりました。そして元気が戻ってきた後、今度は自分ができることを惜しみなく「与える」ことによって、上岡さんの新たな豊かさの循環は始まっています。ギブ&テイクではなく、ギブ&ギブ。与え合う、という次元の幸せに上岡さんは入っていかれたようです。こうした変容こそ、私たちの生きる醍醐味であり、人生における貴重な「キャリア=軌跡」ではないでしょうか。(森田マイコ)

今回のゲスト

上岡 洋一郎(かみおか よういちろう)さん

鎌倉ひとはこ 代表
ボランティア団体「鎌倉ヘイセイズ」 代表
鎌倉を拠点に人と人をつなぐ活動をおこなう、鎌倉ひとはこ代表。 地域に根差した鎌倉の不動産屋さん「鎌倉ひとはこ」を運営する一方、市内のごみ拾いイベントへの参加やライフセーバーとしても活動。
大町生まれ。第一小学校に通い、鎌倉スイミングスクールで水泳を学んだ生粋の鎌倉人。
鎌倉ひとはこ ▶ https://www.kamakura-fudousan.com/
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ヨイウチロウ不動産チャンネル ▶ https://www.youtube.com/channel/UCoUlfSXofgzzYw-rKm2DPTg

ナビゲーター

(左)小室 慶介/(中央)こまつあかり/(右)河野 竜二

こまつあかり
岩手県出身、鎌倉在住。
ナローキャスター/ローカルコーディネーター
地域のなかにあるあらゆる声を必要な人に伝え、多様なチカラを重ね合わせながら、居心地の良い「ことづくり」をしている。
Instagram @komatsu.akari
@kamakura_coworking_house @fukasawa.ichibi @moshikama.fm828 @shigototen
湘南WorK.の冠番組である鎌倉FM「湘南LIFE&WORK」のパーソナリティを務め「湘南での豊かな暮らしと働き方」をテーマに発信。多様性を大切にした働き方、それが当たり前の社会になること。その実現へ向けて共創中。

小室 慶介(こむろ けいすけ) 
湘南鵠沼育ち、現在は辻堂在住(辻堂海浜公園の近く)。
長く東京へ通勤するスタイルでサラリーマンを経験。大手スポーツ関連サービス企業にて、事業戦略を中心に異業種とのアライアンススキーム構築を重ねるものの「通勤電車って時間の無駄だよな」という想いがある日爆発し、35歳で独立。幼い頃から「自分のスタイルを持った湘南の大人たち」に触れて育った影響か、自分自身で人生をグリップするしなやかな生き方・働き方を模索し始め「湘南WorK.」を立ち上げる。相談者が大切にしていることを引き出しながら、妥協のないお仕事探しに伴走するキャリアコンサルタント。

河野 竜二(こうの りゅうじ) 
神奈川県出身、湘南在住。
教育業界10年間のキャリアで約2,000人の就職支援に関わり、独立。キャリアコンサルタントとして活動する。それと同時に、”大人のヨリミチ提案”がコンセプトの企画団体「LIFE DESIGN VILLAGE」のプロデュースや、日本最大級の環境イベント「アースデイ東京」の事務局など多岐にわたって活動する。湘南が誇るパラレルワーカー。

この記事を書いた人

文筆家。2007年~2018年まで鎌倉に暮らし、湘南エリアの人々と広く交流。
現在は軽井沢に住み、新しい働き方・暮らし方を自ら探求しつつ、サステナビリティやウェルビーイングの分野を中心に執筆活動を行っている。

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