【コラム -湘南days- 】人生のモヤモヤ~湘南でひと巡り

高校を卒業して故郷を離れ、湘南で学びながら自分を探した
大学を卒業して湘南で働きながら、名刺と仕事で自分を装った
30歳を前に転職し、そのまま湘南に居を構え組織の中で自分を磨いた
人生をひと巡りした今、湘南に住み続けながら霧の中に道を見つけた

メディアがつくり出したライフスタイルに憧れたわけでもない
海やマリンスポーツに興味があったわけでもない
そんな私でも、自分の中の霧が濃くならなかったのは
湘南という 「場」 のエネルギー、そこに集まる人たちのお陰かもしれない
多くは間接的で柔らかく、ある時には直接的で熱く
会うはずもない人たちとの思わぬ出会いが、その気になれば身近にあった

なにか実体があるとか、はっきりした原因があるとか
そういうわけではないけれど気持ちがスッキリしない
そんな状態を 「なんかモヤモヤする」 と表現してしまう
時間の経過とともに薄らいで忘れてしまうモヤモヤも日常にはあふれているけれど
これから先の未来への見通しが立たなくて、もがいてしまうモヤモヤもある
いつまでも晴れない霧の中で道を失くした旅人のよう
ちょっと詩的にいうとそんな感じ、それが 「人生のモヤモヤ」 

振り返るとこれまで三度ほど 「霧の旅人」 状態を経験してきた気がする
はじめは多くの人も思い当たるかもしれないティーンエイジャーの頃
  自分が何者になっていくのか掴めずにモヤモヤしていた
次は30歳前後、仕事に就き自立した社会人生活も安定してきた頃
  自分が本当になりたかったのは今の姿なのかとモヤモヤしていた
最後は若くもなく老いには少し早いと感じていた50歳を迎えようとする頃
  自分の中のメンタルブロックに気づかずに、「ここまでなのか」 とモヤモヤしていた
そして、人生をひと巡りした今、湘南に住み続けながら霧の中に道を見つけた

ここに居ついて、よかったと思う
湘南への恩返しは、、、まだまだ先に取っておくことにする
人生長いから

この記事を書いた人

宮城県出身。妻と高校生の娘、柴犬1匹と鎌倉に暮らすキャリア・コンサルタント。ライト・キャリア・ガーデン代表。本業は大学職員。

大学卒業後、CATV放送局で地域情報番組の制作に5年間従事。その後、大学事務局へ転職。配属された部署で就職支援業務に携わったのをきっかけにキャリア支援のシゴトにはまる。50歳を迎える頃、それまでの生活で「やりがい」「働きがい」を職場に依存した人生だったことに気づく。現在はプライベートな時間をつかって、ライフ・キャリアデザインを支援する仕組みづくり、場づくりを目指して地域でパラレルキャリアを実践中。

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